イタリアで生まれた即興性の強い
古典仮面喜劇「コメディア・デラルテ」
演技の基本テクニックと
プロフェッショナルな精神が
そこにあります
■コメディア・デラルテとは
コメディア・デラルテはイタリアで生まれた、即興性のある仮面喜劇です。16世紀半ばにはその発祥が確認されており、17,8世紀ごろまでヨーロッパで隆盛を極めました。腹ぺこな召使いのアルレッキーノや、金持ちでけちな好色じじいのパンタローネなど、性格や動き方に独特のパターンを持つ登場人物によって構成されます。
日本ではカルロ・ゴルドーニの作品群をして、コメディア・デラルテの「本」と認識する向きがあるようですが、本来、コメディア・デラルテには台本はなく、カノバッチョと呼ばれる筋書きをもとに、「おまえがこれを言ったら、俺がこう受けて笑いをとろう」というような役者同士の取り決めと、コメディ・センスで行われていました。
コメディア・デラルテのアルテ(Arte)は、「職業・職人」や「技術」という意味があります。それ以前の演劇が、宮廷人や僧侶などによってなされたていたのに対し、コメディア・デラルテを演じたのは、プロフェッショナルな役者たちでした。演出家や舞台監督はおらず、座長格の俳優がその役割を果たしていました。コメディア・デラルテはテアトロ(劇場)で上演されるものですが、状況により屋外で演じたグループもあったようです。
光瀬名瑠子は、コメディア・デラルテの巨匠アントニオ・ファーヴァからコメディア・デラルテの専門教育を受け、国内でのコメディア・デラルテ出演・指導に当たっています。デラルテ舎はアントニオ・ファーヴァを講師にコメディア・デラルテのワークショップや公演を行いました。
■ 公演・ワークショップ実績
・デラルテ舎ワークショップ
「コメディア・デラルテのキャラクター・テクニック」
2000年、2004年、2005年、2006年
講師:アントニオ・ファーヴァ Antonio Fava
アシスタント・通訳:光瀬名瑠子
アントニオ・ファーヴァのコメディア・デラルテはおおらかで明るく、シンプルな喜劇そのもの。独特の身体表現術と即興による芝居作りの中に、観客を楽しくさせるプロのテクニックが満ちあふれています。欧米を中心にあらゆるメソッドを経験した俳優やオペラ歌手、喜劇人たちがマエストロのもとで学ぶ理由はそこにあります。外国人演出家による公演や海外との共同制作など、演劇が国際化していく流れの中で、コメディア・デラルテは今や、わが国の舞台人にとっても必須のメソッドといえます。
・デラルテ舎+テアトル・デル・ヴィコロ公演
「フラミニアの誘拐あるいは恋はルナティコ」
2001年 青山円形劇場
Teatro del vicoloとの競演によるコメディア・デラルテ作品の企画・制作(日本におけるイタリア2001の正式イベントとしてイタリア、東京、ホノルルにて公演)デラルテ舎光瀬は、唯一の日本人メンバーとして出演しました。
・デラルテ舎 シアターX提携公演「
プルチネッラ」2006年 シアターX
・テアトル・エコー企画公演「
テアトル・エコーのばか役者」
1998、1999年 恵比寿・エコー劇場
その他、デラルテ舎 光瀬の指導実績は
こちらで紹介しています。